働きながらの子育てをサポートする 葛飾区保育ママ情報

すべての家庭的保育者を対象に、家庭的保育者の資質の向上を図るため、必要な知識や技術の習得を目的とした現任研修(講義・演習18時間)が 行われています。その様子を取材してきました。
(2016年7月17日取材)
AM
9:26

現任研修
 ■家庭的保育の運営・管理
現任研修の様子です。
今回は都内の保育ママさん80名くらいが受講していました。都心とは思えないくらい広くて静かなお部屋での研修でした。午前中からみっちりと講義がありましたが、皆さん集中して聞いていました。
■家庭的保育の運営・管理
講師の上村先生です。
大阪教育福祉専門学校の非常勤講師でいらっしゃる上村先生です。手話を交えて自己紹介されたのが印象的でした。穏やかで丁寧な講義のなかに、笑いもあって、あっという間に時間が過ぎました。
 
事例・演習に沿って進みます。
メインテーマは「複数の保育者とともに行う質の高い保育に向けて」です。例えば保育者1人の保育と、複数の保育者と共に行う保育のメリット・デメリット等をグループで意見を出し合って発表されていました。
1人で行う保育について。
1人で行う保育のメリットは安心感や、理想の保育ができる、という意見。デメリットは、目が届かない、独りよがりの保育になってしまうなどが挙げられていました。
 
複数で行う保育について。
複数で行う保育のメリットは、保育者が相談できる、色々な人の得意なことに触れるので保育の幅が広がる、など。デメリットは、自宅だとプライバシーがなくなってしまうなどが挙げられていました。
ユニークな自己紹介。
自分を漢字一文字で表す自己紹介です。色々な文字が出て盛り上がっていました。言葉と言葉以外のコミュニケーション(表情や身振り、態度など)が一致していると、信頼感を高められるようです。
 
疑似体験も行われました。
現場でありそうな「施設長の保育方針と、それ以外の保育者の方針にズレが生じてしまい全員で話し合う」という事例を、グループ毎に役を演じて、それぞれの立場の課題点を考えました。
 
 ■最近の児童福祉行政
◆少子化の現状
2005年に出生率1.26と過去最低を更新して以来、2014年は1.46と横ばい傾向で、長期的な少子化が続いているのが現状です。その要因としては、女性の働き方の変化や男女共にライフスタイルが変わってきていることが挙げられます。それ以外にも、結婚して子どもを産み育てたい、子どもを持って働き続けたいと希望しているにもかかわらず、それが叶わない環境があると考えられるので、そこを整備していくことが必要不可欠となっています。
◆仕事と育児の両立支援の推進
2014年には女性の育児休業取得率が86%になり制度が定着してきています。しかし、第一子出産後も仕事を続けている女性は約4割にとどまっていて、仕事と育児の両立が難しく、やむを得ず退職している女性も少なくないのが現状です。男性の育児休暇取得率は2.3%(2014年)と低く、家庭で仕事と生活の調和が取れない状況が少子化の原因のひとつと考えられます。時短勤務制度や父親の育児休暇取得を促進する制度があるので、男性も積極的に活用していくことと、企業でも取得しやすい環境が整うことを願います。
◆すべての子育て家庭への支援
お母さんと赤ちゃんが交流を行う場所として、児童館や支援センターがあります。また、子どもを一時的に預けられる一時保育やファミリーサポートなど、子育て中のお母さんが孤独を感じないようにする支援・環境が広がってきています。
◆東京都の平成27年4月待機児童数は、7,814人で、前年から858人減少しました。年齢別では0歳から2歳児の待機児童が全体の9割を占めています。母親の就業率は、景気低迷の長期化もあって増加傾向にあります。また、現在働いていなくても就労希望の母親は多く、潜在的ニーズも含めると保育サービスを利用したいと考えている家庭は44%になるそうです。フルタイムやパートタイムだけではなく、在宅ワークなど女性の働き方が多様化しているので、これからも保育サービスの需要は増え続けそうです。1日でも早く、ひとりでも多くの待機児童が解消して、お母さんがやりたい仕事ができる環境が整うといいですね。
◆待機児童解消に向けた東京都の取り組み
・平成26年〜29年の4年間で保育サービス40,000人増を計画。平成23年度以降は年間で10,000人分を超える保育サービスの整備を行っている。また、保育人材の確保・質の向上にも力を入れています。新補助制度としては「保育士等キャリアアップ補助」「保育サービス推進事業」「保育力強化事業」があります。保育士のキャリアアップに向けた事業者へ支援することで、保育サービスの質の向上を目的としたものや、都民の様々なニーズ(延長保育、アレルギー児対応など)や、地域の子育て支援など実情に合わせた保育サービスの向上を図るための制度です。保育士不足にならないように、人材確保・質の向上・待遇改善にも力を入れ、待機児童が解消されるまで継続してもらいたいです。
以上は講習の一部を取材したものです。
■研修実施者
東京都福祉保健局 http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/
公益財団法人東京都福祉保健財団  http://www.fukushizaidan.jp/index.htm/